言葉の力は絶大。短ければ、なおさら。

 

キャッチコピーとは、

“興味を持ってもらうための言葉やフレーズ”

“その会社や商品が持つ情熱や機能、世界観を凝縮した全ての要約”

“より深く価値を知ってもらうための最初の一歩”

 

キャッチコピーは、消費者の関心を惹きつけ、興味を持ってもらうための、いわゆる“最初の掴み”の部分であると言えます。まず興味を持ってもらえなければ、いくら素晴らしい商品を提供していても、その素晴らしさを知ってもらうところまで持って行けません。数ある情報・商品の中から自社のものを選んでもらう、もっと知ろうと思ってもらう重要なきっかけになるものです。

また、いかに的確なキャッチコピーをつけられるかどうかで、売上も変わってきます。キャッチコピーは“その会社や商品が持つ情熱や機能、世界観を凝縮した全ての要約”です。キャッチコピーが全てを表しているのです。キャッチコピーと情熱・機能・世界観などが的確にマッチしていればしているほど、“買ってほしいターゲット層に正確に照準が合っている”ことになります。

キャッチコピーと要約にズレがあれば、興味を持ってくれるのは、本来の姿とはズレた機能や世界観に惹かれた人たちなのだから、実際を知れば、「思っていたものと違った」と言って離れていき、購入に至らないのは当然です。それは、せっかく興味を持ってくれた消費者の期待を裏切ることにもなります。

的確なキャッチコピーをつけることは、狙いどおりのターゲット層に興味を持ってもらい、購入に至ってもらうための道標でもあり、消費者への誠意でもあります。

キャッチコピーは、短いフレーズだけではなく、名前にも使われます。会社名、団体名、肩書き名、ブランド名、施設名、ビル名、店舗名、イベント名、雑誌名、商品名etc…名前そのものが既に、消費者を掴むための第一印象になるのです。

キャッチコピー自体が、“ブランド構築”の一要素です。しかも、一番消費者の目に触れ、一番印象に残るもの。キャッチコピーから受ける印象が、会社や商品の印象そのものになります。

 

それほど大切なものでありながら、キャッチコピーの重要性があまり理解されていないのが現実です。10人のデザイナーがいる企画で、キャッチコピー担当はそのうちたった1人であったりします。全然違う分野の人が何となく考えるようなケースすらあります。

本当は、キャッチコピーの出来によって、消費者を掴めるか掴めないかが左右される、と言っても過言ではないほど重要であるにもかかわらず、です。

しかも、的確なキャッチコピーをつくるには、マーケティングやブランド戦略の要素も必要になってきます。

“会社や商品の全てが凝縮された要約”ですから、商品のターゲット層、会社が商品にかける想い、商品の性能、会社や商品の世界観など、諸々を理解した上で、それらを的確に表す短いフレーズを考えなければなりません。ターゲット層が目にする言葉などのリサーチ、言葉やキャッチコピーが消費者に与える印象を客観的に判断する力も必要になります。

キャッチコピーのつくり方の詳細はここで述べませんが、つくるには、きちんとした知識や技術が必要です。独りよがりで「これはいける!」では消費者に伝わりません。

コピーライターという、キャッチコピーを考える専門家がいるほどの分野です。ほんの短いフレーズですが、ほんの短いフレーズに全てが表現されるからこそ、本当は素人やよく知らない人が簡単に考えられるものではないのです。

「でもやはりキャッチコピーよりも、性能や価値を伝える説明や宣伝の方が大事だと思う。」

「必要な情報は全て説明文に書いてあるから、それを読んでもらえば分かってもらえる。」

「問い合わせてもらえたら、商品のよさを説明して分かってもらえる自信はある。」

そう思われるかもしれません。もちろん、性能や価値を伝える説明も大切です。しかし、“詳しくはこれを読んでください”と言われて読むのは、対象に興味を持った場合の話です。興味があるからこそ、もっと知りたいと思うもの。興味をそそられなければ、詳細も読んでもらえないし、問い合わせも来ません。

 

まずは興味を持ってもらえなければ、商品の価値や素晴らしさなどの詳細を知ってもらうチャンスすら、消費者から与えてもらえないのです。

情報と物が溢れ、あらゆるものを手軽に見て手軽に手に入る今、“手軽で分かりやすい説明・宣伝”によって、“まず消費者に興味を持ってもらうこと”が重要になります。もちろん、“消費者の興味を惹く、手軽で分かりやすい説明・宣伝”であることが前提です。

商品の性能は優れているけれど、“消費者の興味を惹く手軽で分かりやすい説明・宣伝”ができていない会社の商品。

商品の機能は少し劣っていても、“消費者の興味を惹く手軽で分かりやすい説明・宣伝”がきちんとできている会社の商品。

一般的にどちらにより消費者が集まるかと言えば、後者になります。

消費者の興味を惹くことが最初の一歩。全てはそこからです。より深く商品の素晴らしさや価値を理解してもらうのは、まず消費者にこちらを向いてもらってからのことです。

たとえ興味を持って説明文を読み始めたとしても、全部読まなければ言いたいことが分からないような、着地点が想像できない文章を読み進めることは、読み手にとってストレスになります。そうなれば、途中で読むのを止めてしまうでしょう。どんなにしっかり説明文を書いていても、最後まで読んでもらえなければ、やはり意味がありません。

だからこそ、冒頭の数行が勝負になります。冒頭をパッと見て読んで、消費者が“自分にとって利益があるものだ”と思えなければ、途中で読むのを止めてしまう可能性が高くなります。せっかく掴んだ消費者の興味が離れていってしまいます。また、チラシなどでも、消費者の心をグッと掴むフレーズがあるかないかで、しっかりチラシを見てもらえるか、目もくれずにそのままゴミ箱行きかが決定します。

勝負の冒頭数行。消費者の興味を惹く、手軽で分かりやすい説明・宣伝。消費者に興味を持ってもらう最初の一歩。それが”キャッチコピー”です。

キャッチコピーは、その会社や商品が持つ情熱や機能、世界観を凝縮したもの。その会社・商品が持つ全ての“要約”のようなものです。最初に全体の要約があることによって、消費者は、“何も知らないけれど、全て分かっている状態”で読み進めることができます。余計なストレスがかからず、安心して読み進めることができます。

キャッチコピーは、最初に消費者の興味を掴むものであり、興味を持ったままもう一歩踏み込んで、商品の価値を知ってもらい、ターゲット層の購入に繋げる役割も担うもの、でもあります。

消費者に対しては”手軽で分かりやすい説明・宣伝”でも、キャッチコピーをつくることは、決してお手軽にできることではないのです。

 

 

Q&A

Q1. コピーとは?

A1. 「コピーといえば、白黒やカラーで書かれているものを全く同じようにインクで印刷すること(複写)。」というのがメジャーな解答でしょう。

しかし、宣伝や広告業界に少し知見がある人ならば、以下のように答えるはずです。

「コピーとは、一般的には複写という言葉が使われるけれど、実はもうひとつ、“宣伝のために使われる言葉”という意味がある。だから例えば、CMやチラシに使われている言葉は、全て“コピー”という概念に包括される。」

たまに耳にするキャッチコピーやコピーライターという言葉に使われている“コピー”という言葉は、“複写する”という意味ではなく、“宣伝するための”という意味なのです。つまり、キャッチコピーは“興味を持ってもらうための言葉やフレーズ”、コピーライターは“宣伝文句を書く専門家”という意味です。

言葉って、知ってるようで知らないですよね。その言葉を正確に説明して、と言われると、いかに自分たちが世の中にある言葉を、本当の意味も分からずに使っているかということに気づきます。

Q2. 言葉選び(コピー)で売上が変わるのか?

A2. はい、 変わります。

例えば、野菜の白菜を売りたいとします。その際に、「これは白菜です。」と伝えるのと、「これは真面目な農家さんから直接仕入れて、収穫してから1日しか経っていない新鮮な白菜です。」と伝えるのとでは、その白菜が持つ良さの伝わり方が変わりますよね。変なこだわりを持っている人でなければ、後者の白菜を優先して買うはずです。

言葉によって情報量を増やしたり、的確に説明することができることによって、選ばれやすくなるのです。情報化社会と呼ばれる現代は、言葉が溢れていますし、選択肢にも溢れています。その多数の情報から選ばれるためには、分かりやすくて伝わりやすくて、濃い情報が含まれた言葉を使う必要があるのです。

ちなみに、ちょっと前に流行ったお店の名前で、私も関心したネーミングは(コピーは名前にも使われます)、“幸せのパンケーキ”。食べてみるとふわふわっとしていて、確かに幸せの感覚というものに近い感じが。

…という文章を読んでいるうちに、読んでいるあなたも、幸せのパンケーキを食べたことがあるなら、「ああ、確かに食感がよかったなぁ」とか、食べたことがない人なら、「幸せのパンケーキ…確かに気になるネーミングだよなぁ」といったことを頭のどこかで思ったかと思います。

このように、想像してほしいことを想像してもらうことも、コピー技術のひとつです。あなたの商品を販売したいとき、言葉によって想像を膨らませてもらうのです。お客様に“目の前の商品を手に入れて、自分が満足している姿”を想像させてあげれば、お客様は購入したくなるとは思いませんか?そう、コピーで売上は上げられるのです。